円形脱毛症を患ったがため、帽子が身体の一部となっていた私にとって、冠婚葬祭の類は、非常に憂鬱な場面でした。
結婚式の誘いなどは、なるべく断ることができますが、お葬式などはそうもいきません。そしてまた、意外にあなどれないのが「法事」です。
法事の場合、ある時突然「○月○日、法事だよ」と家族から宣告されます。
法事と言えば、お寺でお経を聞いたり、焼香したり、その他諸々、あらゆるシーンで脱帽しなければならない場合が多いのです。
それでも法事などは、まだ家族や親類縁者しかいないため、比較的、気が楽なのですが、それでも、従兄弟の前で自分の円形脱毛症っぷりを晒すのは、出来れば避けたいというのが円形脱毛症を患った私の本音です。
なんで、私の髪の毛は簡単に、しかもイビツで不細工に抜け落ちるのだろうと、口惜しくてくやしくて眠れない夜が何度もありました。
